Productの構成要素 「仲間」

サイクリングイベントの魅力として、「多くの参加者と一緒に走る」というもの以外に、当然「友達や仲間と走る」という魅力もあります。

 

自転車、特にスピードが出るロードバイクで走る場合、道路の勾配以上に空気抵抗が体力を奪いますが、友達や仲間とサイクリングイベントに参加すると、連なって走るトレインが比較的組みやすく、たとえ走力差があってもそれを補いながら一緒に長い距離を高速で走ることが出来ます。さすがに坂を上るときは走力差が如実にあらわれバラバラになりますが、峠やエイドで仲間を待って、また一緒に走るという楽しみ方をされています。このあたりは提供されている価値が「競争」であるマラソン大会とは異なるサイクリングイベント特有の傾向かと思います。

 

そして仲間と一緒にイベントに出るようになると、回りにも触発され仲間同士お揃いのジャージで走りたくなり、オリジナルのジャージを作るという別の楽しみ方も出てきます。それなりの格好をしていれば自転車には乗れますが、ロードバイクの前傾姿勢をストレスなくとるためにはサイクルジャージを着用する必要性を感じてくることもあり、どうせならオリジナルのジャージを着たいな、との欲求が出てくるのだと思います。

 

せっかく仲間と参加するサイクリングイベントにお揃いのオリジナルジャージを着用する以上、みんなに見てもらいたいとの思いがあるはずですが、その顧客要求に対して正しく応えられているイベントは多くありません。

 

オリジナルのサイクルジャージを作るとき、背中のデザインには一番気をつかうと思いますが、サイクリングイベントではその背中にゼッケンを付けるように指示されることが多々あります。せっかく作ったジャージのデザインを隠すことになるだけでなく、大切なジャージに安全ピンでゼッケンをとめろと指示をされて、気持ちがいい人がいるとは思えません。

 

ゼッケンに協賛企業名などを入れることで、運営資金を集めているなど必然性が有る場合は、当然ゼッケンを付けて宣伝する必要がありますが、その場合でも背中に付ける必要性はありません。いやむしろ背中ではゼッケンとしての役割を損なう可能性が高く、腰(バックポケット)の位置に付けるべきものと考えます。

サイクリングイベントは基本的に雨天決行です。寒いときや雨が降っているときには当然ウインドブレーカやカッパを着用しますが、背中にゼッケンを付けるとカッパに隠れてしまいますし、カッパにゼッケンを安全ピンでとめる方はいないと思います。つまりジャージの背中にゼッケンがあるとエイドでの番号確認に支障が出る可能性が高く、ゼッケンとしての役割を果たしません。 

参加者の判断で背中用のゼッケンを腰に付ければいいのでは?と思われるかもしれませんが、背中に付けることを前提として作成されたゼッケンは意外と大きく(縦×横:一般的なサイズ200×240)、腰に付けるとバックポケット(深さ150)から大きくはみ出すことが多々あり、腰専用のサイズとして作成する必要があります。

 

また背中だとゼッケンを水平に付けることは意外に難しく、何度もやり直しが発生したりしますが、バックポケットを基準にして付ける腰の場合は水平に付けやすいという利点もあります。

さらに、当日受付のイベントでゼッケンを渡された場合はジャージを脱いでゼッケンを付けることになりますが、季節によっては女性の参加者への配慮が必要です。簡単にジャージが脱げない状況があっても、バックポケットの位置なら比較的簡単に第三者に付けてもらうことが出来ます。

 

オリジナルのサイクルジャージを着て仲間とイベントを楽しむという楽しみ方はサイクリングイベント特有のProduct構成要素かと思います。

是非そのあたり、顧客要求に配慮したイベントの作り込みを御検討いただければと思います。

 

<愛媛県のサイクルジャージ事情>

ちなみに、他県から愛媛県(広島県も近い状況)のサイクリングイベントに参加されると、ちょっとしたカルチャーショックを受けられるかと思います。愛媛では県庁や市役所の自治体系、銀行に放送局などの企業系といろいろなオリジナルジャージが作られています。会社などのジャージを着用して走ると、宣伝効果があるだけでなく、交通法規を必ず遵守するという看板背負ってる効果も発揮されるため、盛んに作られているのかな、と思います。それとレースに出ているようなチームではない、普通の友達や仲間で作ったオリジナルジャージも結構多く、みなさんいろいろな形で自転車を楽しまれています。

 

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11月6日はオリジナルスタッフベストで皆さんの走行をサポートさせて頂きます。